COMOLY お役立ち情報 vol.3

公開:2021年11月24日
発行:COMOLY

グループホームを利用するメリットとは?条件を満たせば0円で住めるかも

リプトン 氏
COMOLY登録者

グループホームと聞くと、高齢者向けの介護施設をイメージする方も多いかと思います。

しかし、若い世代を含む精神障害者向けのグループホームも実は多く存在しています。

その中には、ひきこもりの方にフォーカスを充てた施設もあり、目標を設けて入居者の進路や生き方を見つける支援を行っております。

この記事では、グループホームの基本情報や、例としていくつかの自治体の制度や取り組み等をご紹介いたします。

精神障害者向けのグループホームについての基本情報

グループホームについて

障害のある人が共同生活を行う住居のことです。障害者総合支援法が定める「障害福祉サービス」の一つであり、日常生活や社会活動を送る上での支援を受けながら、自立した生活を送ることが出来ます。

戸建て、マンションタイプなど、建物も様々です。

今回取り上げる精神障害者向けのグループホームには、通所(通過)型と滞在型の2種類があります。

通所(通過)型は、概ね3年を目処に一人暮らしなどが出来る様に居住の場の提供と日常生活において必要な援助を行います。一方、滞在型には、利用期限を設けず、入居者のペースに合わせて自立するためのスキルを身につけていくことになります。

入居対象

障害の度合いや各自治体、またグループホームによって対象者が異なるため、事前に確認する必要があります。

特に精神障害者向けの施設は、入居期限や「精神障害者福祉保険手帳」や「療育手帳」の有無など施設により制限が設けられている場合もありますので、各自治体の担当者とも相談すると良いでしょう。

グループホーム内での活動内容

施設によってそれぞれ決まっています。起床から始まり、食事、外出(出勤)、清掃、自立訓練プログラム、自由時間、消灯時間や薬の管理など1日をとおしてスケジュールが設定されています。

また、看護師や作業療法士、精神保健福祉士が相談や助言等の支援を行っています。

メリット

以下のようなメリットがあります。

  • 対人関係に難しさを感じている人や精神的に不安定な人でも過ごしやすいよう工夫されている
  • 自治体の支援により、軽減措置等の費用負担補助がある
  • 外出やゴミ出しなど、社会活動や他者とのコミュニケーションを取るきっかけを得る
  • 自立心を育むことが出来る
デメリット

上記とは反対にデメリットもあります。

  • 自治体の補助はあるが、一部自己負担が発生する(保険適用外)
  • 障害の程度によっては、希望のホームに入れない場合がある
  • 入居者数に定員がある
  • 施設によっては、専門家の数に差が出る

いくつかの自治体の制度と取り組み等についてのご紹介

こちらでは、実際に各自治体が設けている精神障害者向けグループホーム制度について、事例を用いてご紹介いたします。

【事例1】東京都杉並区
条件など
入居対象

障害者総合支援法のサービス支給決定を受けている都内在住の精神障害者であって、次のいずれにもあてはまる方

  1. 日常生活を維持するに足りる収入がある方
  2. 一定程度の自活能力がある方
  3. 単身での生活や、家族のもとでの生活が困難または適当でない方
  4. 通院医療を継続している方
期間 1年毎に更新
費用
  1. 総合支援法による利用者負担額
  2. 入居料(施設が定めた額)
  3. 食費
  4. 日用品費
  5. 光熱水費

入居すると上記のような費用が発生しますが、通所型の場合、施設借上費の助成(家賃補助)があります。東京都の場合は、最大で月額69,800円になります。

手続き方法 障害福祉サービス受給者証が必要(お住まいの区市町村又は相談支援事業者に相談する必要がある)
その他 杉並区HP
● メゾンユトリロ(http://www.maison-yutoriro.com/

通過型グループホーム。定員は12人で利用期限は、概ね3年です。台所・T V・浴室・トイレは共有ですが、居室は和室と洋室(全て個室)があります。

料金はサービスに要した費用の原則1割ですが、共同光熱費(9,000円)、日用消耗品(1,000円)、食材費(自己負担)、保証金(入居時100,000円)など別途必要になります。

【事例2】神奈川県横須賀市
条件など
入居対象
  1. 身体障害者手帳を持っている人
  2. 療育手帳を持っている人、又は知的障害があると判定された人
  3. 精神障害者保健福祉手帳、自立支援(精神通院)医療証などで精神障害があることが確認できる人
  4. 障害者総合支援法の対象疾病(難病等)
期間 市役所か、相談支援事業所に相談
費用

利用料は原則一割負担ですが、世帯の状況に応じて、利用者負担の上限月額が設定されます。生活保護世帯の人や市民税非世帯の人は0円の対象となる場合もあります。

グループホーム家賃補助として、横須賀市の場合、月額家賃の1/2(10万円を限度)から他市町村支給決定者分を減じて得た額が支給されます。

手続き方法

サービス利用前に申請をする必要があります。

  1. 事前に障害福祉課に連絡・相談
  2. 障害福祉課で申請
  3. 【介護給付の場合】障害支援区分の認定を受ける
  4. サービス等利用計画書の提出
  5. サービス等利用計画書に市が支給量を決定し、その内容に基づいて障害福祉サービス受給者証が発行される
  6. サービスを提供する事業者と直接契約をして、サービスを利用
その他 グループホームの他、体験利用やショートステイも利用可能
横須賀市HP( 障害福祉サービス障害者グループホーム
● グループホームあうん(https://aun-c.com/

ワンルーム型グループホームです。生活に必要な家具や家電は既に揃っています。

初期費用はありませんが、家賃(44,000円/月)、食費(27,000円/月)、水道光熱費(10,000円/月)、日用品費(500円/月)がかかります。

服薬管理・金銭管理などの支援を行っており、夜間スタッフも常駐しています。

【事例3】兵庫県神戸市
条件など
入居対象
  1. 18歳以上の主に精神障害の方
  2. グループホームにて自立した生活を送りたいと望まれている方
  3. 定期的、継続的に医療機関に通院されている方
  4. 共同生活が可能な方
  5. 主治医や家族、紹介者などの賛同が得られる方
期間 市役所か、相談支援事業所に相談
費用 グループホーム利用者に対する家賃助成は、家賃1万円以下は全額補助、超える場合は、超えた分の1/2を補助(補助限度額は、25,000円)。
手続き方法 自治体の福祉課にご自身かご家族が利用を申し出てください
その他 兵庫県HP
● ひまわりホーム(http://www.jippu.or.jp/himawari.html

定員20名で全室個室。居室には、冷蔵庫、ミニキッチン、ユニットバス、エアコン、カーテンがあり、寝具の貸し出しもあります。

費用は、家賃35,000円、共有部分の水光熱費3,200円、その他自室における水光熱費や食費等は別途必要です。

まとめ

この記事では、精神障害者向けグループホームについての基本情報や自治体での制度などについてご紹介いたしました。

グループホームの入居には、基準や必要書類がありますので、まずは各自治体の相談員やソーシャルワーカーに相談してみると良いでしょう。

特に費用に関しては、行政や地域によっても補償額が異なる場合がありますのでしっかりと確認しておきましょう。

今回の記事は以上となります。お読み頂きありがとうございました。

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この記事をつくった人

COMOLY
登録者
執 筆
COMOLYに登録して、色々な活動に参加。現在在宅ワークの幅を広めるため、日々修練中。
COMOLY運営責任者
山田 邦生
投 稿
COMOLYの全般的な統括、営業、マーケティング、ディレクションを担当。趣味は読書、歴史探訪