第5回 COMOLY オンラインセミナー
公開:2021年1月20日
発行:COMOLY
嫌なことを引きずらない「レジリエンス
力
」を身につける
講師:竹村 孝宏 氏
イントランスHRMソリューションズ 代表取締役
"レジリエンス"とは、逆境や困難に遭ったときに負けない強さであり、そのような状態から回復する力のことです。色々な出来事の影響を受け、落ち込んだり、怒ったり、悲しんだりして、自分の感情を傷つけてしまうことはありませんか?
「どの様に、その状態から回復していくのか?」
これが"レジリエンス"を学ぶ意義です。 最近では色々な本やメディアでも取り上げられ、注目されています。
講師の竹村さん(イントランスHRMソリューションズ代表取締役)は、株式会社デンソーにて長く勤務されていました。営業や企画部門で活躍し、最終的には、中国上海にてプロジェクトチームのリーダーとして勤務されました。2017年に会社を設立し、現在は主に企業向けの研修、セミナー、コンサルティング、教材販売をされています。
COMOLY では、本記事の原稿執筆や HTML ファイルの編集を、登録者の方に、お仕事として依頼しております。ぜひ、最後までお読み頂ければ幸いです。
(※2020年10月21日に開催した"第5回 COMOLY オンラインセミナー"のまとめ記事です。)
1. 自分のレジリエンス力を知る
まずは自分の”レジリエンス力”をチェックしていきます。下記のような”レジリエンス力診断シート”があり、当てはまる項目にチェックをしていきます。 チェックの数によってあなたの”レジリエンス力”が分かります。
◆チェックの数が0〜2個
嫌なことがあってもネガティブな感情に縛られず、すぐに気持ちを切り替え前向きな解決策を見出せる。高い立ち直り力を持っている。
◆チェックの数が3〜5個
一度落ち込んだあと、時間をかけて立ち直り、乗り越えることができる。自分なりの気晴らし方法があれば、もっと早く立ち直ることができる。
◆チェックの数が6〜7個
問題があるとマイナス思考になってしまう。これ以上ネガティブな感情にならないよう自身の思い込みを捨て、気晴らしをすることが必要。
2. ネガティブな気分を見える化する
次に自分の感情を可視化します。今日1日振り返り、イライラしたこと、悲しかったこと、不安だったこと、怖かったことを記載していきます。今日、もしくは最近、ネガティブになったことを、いつ、どこで、どんな出来事、思ったことを1つ書いてみる。 いろんな感情の変化の中で、忘れていることもありますから、先ずは言葉にしてみましょう。感情は悪くありません。人には自然と感情が発生します。これは人間の本能で、普通のことです。感情が問題ではなく、感情からネガティブな思考に引き込まれることが問題です。
3. レジリエンスの3つのステージと7つの技術
レジリエンスは、"底打ち"、"立ち直り"、"教訓化"の3つのステージに分けることができます。
レジリエンスを高める技術は、7つ(A〜G)あります。
A. ネガティブな気持ちを切り替える
B. 思い込みをコントロールする
C. やればできるという自信をつける自己肯定感。
D. 強みを発見して活かす。
E. サポーターを見つける
F. 感謝の気持ちを高める。(相手に対し、自分に対し感謝する。感謝の言葉を口で話してみる)
G. つらい体験から意味の学び。痛み、辛いこと、逆境経験から学ぶ。
4. 思い込みをコントロールする
人の感情は「できごと→捉え方→感情」の流れで認識します。捉え方は、人によって異なるため、同じできごとでも反応に違いがあります。できごと、捉え方、感情、行動、知識の一連の流れを「SPARK」モデルと呼んでいます。
感情は物事の捉え方で決まります。 感情が生まれるまでは、3つの段階があり、出来事、捉え方、感情でできていて、出来事と感情は一緒に出てきます。その間に捉え方があります。
例えば、怒る人と怒らない人の違いは何か? それは、出来事が同じでも、「考え方」が異なるからです。その結果最終的に怒りの感情の有無に差が生まれます。同じ状況に遭遇しても捉え方によって変わってきます。 これまで自分に対し怒ったできごと、私たちに蓄積した知識の辞書によって反応し、あらゆる経験から形成されています。
5. 感情の意味づけをする
捉え方を書き考えた時に、思い込みを犬に例えてみます。 七種類の犬のタイプが心に住み着いていて、自分ではないと思って、心に住み着いているとイメージしてください。それらの犬は自分と同じように捉えています。自分の心に住み着いている犬が喋っていると置き換えると、自分の感情の捉え方が分かります。
批判犬、正義犬、負け犬、諦め犬、心配犬、謝り犬、無関心犬。
自分が飼っている犬は何か考えてみてください。
自分の捉え方を具体化し、タイプ別の犬に置き換えてみる。 ネガティブな感情を振り返ってみて、その時の飼っていた犬はどのタイプか。 どんなタイプの犬だったか書いてみる。 その犬は何と言っていたか。(なんと吠えていたか) その次に飼っている犬がなんと言っていたか。思い込み犬は、正しかったかどうか、正しかったらその根拠を書いてみる。逆に間違っているところはなかったか。正しいと間違っている根拠を書いてみる。その根拠を言葉にしてどうだったか。正しくない根拠はどうだったか。正しいと思う根拠と間違っている根拠、これらを比較しどちらが重たいかを見る。
思い込み犬に対処する方法。 犬の言っていたことを信頼せず追放する。 犬の言い分が正しいと受容する。 どっちとも言いがたい時は再訓練する。
ネガティブな感情になったとき、どのタイプの犬が支え、対応してくかで、ネガティブな感情に対処していく。柔軟に対処していく中で、再訓練することもある。
【筆者の感想】
「レジリエンス」で心の回復力を高め、ネガティブな感情をいかにポジティブに何事も捉え、人生や仕事を楽しく明るくしていく事は、とても大切。感情は直ぐに沸き出て、ネガティブになるのは自然で、人間の本能でもあると思います。直ぐに何事もポジティブに捉えることは出来ないから、自分の心の中にどんな感情がいるか冷静に捉えることが、人生の一つの訓練であると感じました。一つ一つ積み重ねの訓練で、結果的にポジティブに考えることを学びました。
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